ふと立ち止まって、振り返った。
登ってきた道は、霧に包まれていたけれど、
それでも自分の足で、ちゃんとここまで来たのだと思った。

息が切れるほど頑張ったわけじゃない。
何かを達成したとも言えない。
だけど、あの頃よりは前に進めている。
そんな感覚が、肩の力を抜いてくれた。

昔の自分だったら、この坂の手前で引き返していたかもしれない。
面倒くささに負けたり、自信のなさに飲み込まれたりして。
でも今日は違った。
何も考えず、ただ一歩ずつ登っていた。
気づけば、思ったよりも遠くまで来ていた。
たったそれだけのことなのに、
なんだか少しだけ、自分のことを誇らしく思えた。
「変わってないようで、ちゃんと変わってたんだな。」
周りは変わっていないかもしれない。
何かに認められたわけでもない。

でも、“前の自分”より、“今の自分”の方が、ちょっとだけ好きだ。
登山も人生も、振り返ってみなきゃわからないことばかりだ。
目の前ばかり見ていると、進んでるのかどうかもわからなくなる。
だから、ときどきこうして、立ち止まって振り返るのも悪くない。
「よくここまで来たな」って、
昔の自分に言ってあげたくなる。
それだけで今日は、いい一日だった。

森あげ屋さんから一言
時間は有限。。。だけど無限にあるかのように感じる。頑張り続けるのには長すぎる。
あなたのペースでいいと思います。前に進んでなくても、後ろに進んでしまっても。
進んでることが尊い。
森あげ屋さんでした。
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