「ちょっとだけ歩こうか」と声をかけて、子どもたちと車を降りた。
舗装された参道の両脇には、枝だけになった木々と、少し遅れて色づいた紅葉。ゆっくりと歩いていると、空気がすっと澄んでいくのを感じた。
いつもなら「遠くに行かなきゃ」って思いがちだけど、この日は神社の参道をゆっくり歩いただけ。それでも十分だった。

灯籠の並ぶ静かな道や、30分で登れる裏山、芝に覆われた古墳の丘。全部、ただの“ご近所の自然”だ。
でも、子どもたちの歩く足音、息遣い、途中で見つけた小さな実や虫たち。そんな景色の中に、なんだか宝物みたいな瞬間がたくさん転がっていた。
子どもはよくしゃべり、大人は自然と黙っていく。不思議と心が落ち着いていく。

「どこに行った」より、「どう感じたか」。
近くを歩いただけなのに、こんなに心がほどけるなんて思わなかった。
子どもに付き合っているようで、実は、自分の心が整っていたのかもしれない。
大きな冒険じゃなくていい。
ちょっと歩くだけで、こんなに気持ちが変わるのなら、それでいい。

2kmの冒険。ほんの少し、日常をはみ出しただけ。
でも、それが今の自分には、ちょうどよかった。
森あげ屋さんから一言
山は危険がいっぱいだから絶対にふざけない!
息子が滑落して救急車で運ばれたこともあるので絶対にふざけない!!!
森あげ屋さんでした♪
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